【施工管理技士】ネットワーク工程表は「いきなり描くから」間違える|ノートの罫線をマス目にする解き方

二次検定のネットワーク工程表は、計算そのものが難しいわけではありません。所要工期を出す、フロートを出す。やることは毎年決まっています。
それなのに、なぜ間違えるのか。
自分の場合、原因は計算ではありませんでした。問題文を読みながら、いきなりネットワーク図を描き始める段階です。
作業日数と先行作業の一覧を読みながら、その場でネットワーク図を描いていく。結合点の位置を自由に決めながら描くので、あとから来る作業の分の余白が足りなくなったり、矢印の向きを取り違えたりする。そうなると、あとをどれだけ丁寧に計算しても、答えは合いません。
そこで、いきなり描くのをやめました。
この記事では、大学ノートの罫線をそのままマス目として使う解き方を、令和2年度・令和6年度の実例つきで紹介します。建築・電気・電気通信・管・土木、どの種目でも同じように使えます。
1. なぜ、普通の書き方だと間違えるのか
問題文を読みながら、その場で丸と矢印を描いていくと、こうなります。
- 矢印の長さと日数が無関係になる。3日の作業と15日の作業が、同じ長さで並ぶ
- だから時間の流れが目に見えない。最早開始も最遅完了も、すべて頭の中の計算になる
- フロートは「差を計算した結果」としてしか出てこない。間違えても気づけない
つまり、その場で描いた図は、自分の計算ミスを教えてくれない図なのです。
紙の上に答えが出ているのに、それを読まずに、もう一度頭の中で計算し直している。そこがもったいない。
2. やり方は、ノートを横に倒すだけ
手順はこれだけです。
- 大学ノートを横向きに置く。 横罫線が、そのまま縦線になります
- この縦線を「1日」のマス目として使う。 自分で罫線を引く手間はゼロです
- 作業日数の分だけマスを数えて、矢印を引く。 5日の作業なら5マス分
- 並行する作業は、バーチャートのように縦に並べる
- ダミーは縦に点線を引き出す。 どの作業とどの作業が繋がっているかを、線で見せる

要するに、バーチャートとネットワーク工程表のハイブリッドです。作業のつながりはネットワーク工程表のまま、時間の長さはバーチャートとして持たせます。
3. 本番の問題用紙では、どうするか
ノートが使えるのは練習のときだけです。本番の問題用紙には罫線も方眼もありません(検討用の方眼が用意されている年もあります)。
なので、こうします。
- 問題用紙の余白に、自分で罫線を引く
- 定規は持ち込めないので、受験票のハガキを定規にする
- 薄く、鉛筆で引く。 濃く引くと、あとで矢印が見えにくくなります
- 罫線の下に番号を振る。最初は必ず 0 から。1 から始めない
「0から」を外すと、全部ずれます
ここは絶対に守ってください。
番号は「何日目か」ではありません。工事が始まってから経過した日数、つまり時刻です。着工の瞬間が 0日。5日の作業をすれば、終わるのは 5 の位置です。
1 から振り始めると、すべてが1日ずつずれます。 所要工期も、フロートも、最遅完了時刻も、全部狂う。計算は合っているのに答えが合わない、という一番つらい落ち方をします。
4. 日数が大きいときは、最大公約数で割る
作業日数が10日、15日、20日と大きいと、余白にマスが足りません。
最大公約数で割ってから書きます。 20日・15日・10日なら、すべて5で割って4マス・3マス・2マス。答えが出たあとで5を掛け戻すだけです。
そして、もうひとつ。
割った数は、問題用紙に大きく書いて丸で囲んでおいてください。
理由は単純で、掛け戻すのを忘れるからです。 正しく解いたのに「16日」と書いて終わる。正解は80日です。最後の一手で落とすのが、いちばん惜しい。丸で囲んでおけば、答案を書く前に必ず目に入ります。実際の書き込みは、このあとの実例②の画像で見てください。
5. 実例①:令和2年度(そのまま書く)
作業日数は A=7、B=8、C=9、D=3、E=6、F=4、G=3、H=6、I=9、J=4、K=5、L=6、M=4、N=3。最大公約数が1なので、割らずにそのまま書きます。
答えはこうなります。
- 所要工期 = 29日
- 作業Cの最遅完了時刻 = 11日
所要工期は、いちばん右まで伸びた N の終わりを読むだけです。
最遅完了時刻が、図から読める
C は 9 で終わります。答えは 11。この差の 2 はどこから来るのか。
上の画像をもう一度見てください。H が 15 で終わっているのに、K は 17 から始まっています。ここに空きマスが2つあります。
だから、Cの最早完了 9 + 空き 2 = 11日。
後ろから逆算する計算を、一切していません。空きマスを数えただけです。
6. 実例②:令和6年度(最大公約数で割る)
作業日数は A=20、B=15、C=10、D=10、E=15、F=15、G=10、H=20、I=15、J=10。
全部5の倍数です。5で割ります。
- 20日(A・H)は 4マス
- 15日(B・E・F・I)は 3マス
- 10日(C・D・G・J)は 2マス
80マスは書けませんが、16マスなら余白に収まります。

答えはこうなります。
- 所要工期 = 16マス × 5 = 80日
- 作業Gのトータルフロート = 3マス × 5 = 15日
フリーフロートと混同しない
Gの直後の空きは、1マスしかありません。G は 8 で終わり、I は 9 から始まる。目に見える空きは1つです。
でも、答えは3マスです。
- フリーフロートは、自分の直後の空きマス
- トータルフロートは、その先を辿って、クリティカルパスに合流するまでの空きマスの合計
G のあとを辿ると、I も 12 で終わって J が 14 から始まる。そこにさらに2マスの空きがあります。1 + 2 で3マス。5を掛けて15日です。
ここを取り違えると、フリーフロートの答え(5日)を書いてしまいます。
7. この書き方で、何が読めるのか

工程表の2問目は、年度によってフリーフロート・トータルフロート・最遅完了時刻・最早開始時刻・最遅開始時刻と入れ替わります。この表1枚で、どれが来ても対応できます。
8. ひとつだけ弱点があります
マス目の数え間違いです。
これをやると、当然ながら答えはずれます。対策は2つだけ。
- 0の位置を、書き始める前に確認する
- 矢印の端は、必ず罫線の上で止める。 罫線と罫線の間で止めない
逆に言えば、注意すべきことはこれだけです。矢印の向きを取り違える、日数を書き間違える、といった元の失敗はもう起きません。
9. まとめ
この方法の本質は、ネットワーク工程表を「時間の目盛り付き」で描き直していることです。専門的には、タイムスケール式の工程表に近い考え方になります。目新しい理論ではありません。
ただ、試験会場で定規を当てて目盛りを引く時間はありません。大学ノートを90度倒せば、目盛りはもう印刷されている。 ここが今回の肝です。
やり方を変えたのではなく、道具を変えただけです。それで、間違いの入り口そのものが無くなりました。
工程表で毎回止まっている方は、次の1問から試してみてください。ノートを横に倒すだけです。
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この記事を書いた人:セコピ
1級建築施工管理技士を含む6つの資格を保有
1級建築施工管理技士を含む6つの資格を保有する管理人です♪建築施工管理で得た「資格学校の体系的なカリキュラム・出題順序のノウハウ」と、独学で身につけた「過去問スプリント暗記ハック」を融合。双方のいいとこ取りをした『超効率的な合格メソッド』で、受験生の皆様を全力で応援しています!